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執筆者の写真Hidetoshi Shinohara

また逢える

桜が散っていく。


仕事の打合せで下北沢の駅から代沢へ行った。帰り道、桜が満開の遊歩道を見つけた。桜吹雪がとてもきれいだった。昼下がりの住宅街に平和なひとときを見つけた。


自然と桜の周りには人が集まり、周りを明るくしてくれる。桜がそこにいるだけで気分が高揚してくる。僕は喧噪の人々をよそに一人離れて、満面の笑みを浮かべた桜の木の下に立って見上げてみた。どうか僕を抱き寄せておくれ。こんなに人気者の桜を一人占めしたい。


そこへ横から風が吹き付け、桜の花びらが僕の体を包み込んだ。目をつぶって見ると、瞼裏のスクリーンには、灯台がある丘の海の情景。真昼の北国の日本海は海面をキラキラと太陽が照らす。何もない、誰もいない。潮風が僕を抱きしめる。そんな心地良さが時を超え、場所を超え、オーバーラップした。 今年も桜に逢っているときは、こんなにも美しく心躍らせてくれるのに、お別れは必ずやってくる。でも、きっと逢える。また、必ず逢えると想いながら桜の後姿が切ない。 桜はくるっと振り向き、僕に微笑みかけた。

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12 comentarios


>fumiさま

それは、ドラマチックですねーー! 車の窓に桜吹雪が入ってくるなんて、最高の贅沢です。

毎年、桜吹雪のドラマチックな一瞬を写真に撮りたいと思うけど、 なかなか写らないですね。

若い頃なんか、過激でかっこいいもの憧れて、 花になんか興味がなかったけど、今なら桜のことを 好きと言えますね。 いやあーー。ほんと美しい。 でも、お別れが寂しい。 もっと、咲いていて。

投稿者:hide★ :2009年4月13日 13:44

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>N.Kojimaさま

東京の春は、気分がいいです。 春が待ち遠しいという言葉がぴったりですね。 人はどんどん変わっていきますね。 それを成長というけれど、 ずっと変わらないことがあるのもいいものです。

投稿者:hide★ :2009年4月13日 13:40

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27 nov 2019

hideさん、こんばんは☆

昨日、桜並木の中を運転していたら、 本当に吹雪のように桜の花びらが舞っていて…

あまりに美しかったので、車を窓を全開にしたら、 信号待ちの間に無数の桜の花びらが車の中に舞い込んで、 とってもSWEETな気持ちになりました。

後片付けがたいへんでしたけど(笑

桜と逢える、1年のうちのほんの数日が、 とても愛おしく、そして切なく感じます。

投稿者:fumi :2009年4月13日 00:41

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27 nov 2019

春の訪れ。 自然も人間も喜びを共有する時期ですね。 四季の花は毎年咲きますが、 人は毎年変わってゆきます。

投稿者:N.kojima :2009年4月12日 23:52

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>ヨリさま

日本人のおとなしくて、あまり自己主張しなくても 虎視眈々とトップを狙っている国民性が好きだよ。 そして、礼儀正しい。 日本人から見たイギリス人だってそういう風に見えるけど。

工業製品と商品開発力は世界に誇れると思う。 こんなに移り身が早くて、どんどん新しいものを 吸収する力も世界に例を見ないと思う。

ただ、花見のブルーシートはやめてほしい。 一般大衆に美意識がないところが嫌い。 ブルーを反射してせっかくの桜の花の色が濁ってしまうんだ。

投稿者:hide★ :2009年4月12日 11:28

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美しく、輝く、輪を求めて。

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