また逢える

桜が散っていく。


仕事の打合せで下北沢の駅から代沢へ行った。帰り道、桜が満開の遊歩道を見つけた。桜吹雪がとてもきれいだった。昼下がりの住宅街に平和なひとときを見つけた。


自然と桜の周りには人が集まり、周りを明るくしてくれる。桜がそこにいるだけで気分が高揚してくる。僕は喧噪の人々をよそに一人離れて、満面の笑みを浮かべた桜の木の下に立って見上げてみた。どうか僕を抱き寄せておくれ。こんなに人気者の桜を一人占めしたい。


そこへ横から風が吹き付け、桜の花びらが僕の体を包み込んだ。目をつぶって見ると、瞼裏のスクリーンには、灯台がある丘の海の情景。真昼の北国の日本海は海面をキラキラと太陽が照らす。何もない、誰もいない。潮風が僕を抱きしめる。そんな心地良さが時を超え、場所を超え、オーバーラップした。 今年も桜に逢っているときは、こんなにも美しく心躍らせてくれるのに、お別れは必ずやってくる。でも、きっと逢える。また、必ず逢えると想いながら桜の後姿が切ない。 桜はくるっと振り向き、僕に微笑みかけた。

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美しく、輝く、輪を求めて。

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