エレガントな空港

フランスのシャルル・ド・ゴール空港は、とてもエレガントだと思う。

僕はこの建築デザインが好きだ。この空港にカメラを向けながら、コンコルドに見える構図を探ってみた。今では、見ることのできないあのマッハ2で飛ぶ、夢の超音速旅客機である。1960年代も終わりの頃、この飛行機は話題になり、特に飛行機マニアでもない、まだ小学生だった僕の心をときめかせた。 エレガントというデザインには、反実用的な要因がつきまとう。このコンコルドは超音速で飛ぶため、ソニックブームという現象を引き起こす。これは、飛行機が音速を超えて飛行すると、衝撃波のエネルギーが地上に伝播し、地上の建物の窓ガラスが割れることもあるらしい。しかも、乗客定員が100名と少なく、燃費が悪く高運賃であった。 高度成長期の真っただ中の60年代は、飛行機に乗るということが、なんだかとてもステータスな感じがした。僕の父は、毎月のように、出張で飛行機に乗ってANAやJALのプレミアムグッズをお土産に片手に帰ってきた時は、うれしかったものだ。小学生だった僕は、まだ飛行機に乗ったことはなかったが、乗る時は、たぶん、お粧してブレザーに蝶ネクタイ、半ズボン姿で乗せられたことだったろう。ベレー帽なんて被せられた日にゃぁ、たまったもんじゃない。 今では、ラクジュアリーという言葉が流行っているが、このシャルル・ド・ゴール空港の曲線と繊細なラインは、エレガントという言葉にぴったりだ。エレガントという言葉は、カタカナにするとどこか気取って、歯が浮くような響きであるが、僕の解釈は、見る人々に優雅で穏やかさを与えるものだと思う。環境に優しいとは、なにもエコだけの問題だけではなく、相手に対して穏やかさを提供することであってもいいのではないか。世の中に優雅なデザインを増やしていけば、犯罪も減るのではないかと思うのだが。もっと、穏やかに、優雅に、そして、お互いを思いやろうではありませんか。

0回の閲覧

美しく、輝く、輪を求めて。

  • Black Facebook Icon
  • Black Twitter Icon
  • Black Instagram Icon

〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-13-8 アビターレ神宮前B-3 TEL.03-6721-1763

©VIGLOWA Inc. All right reserved.