オルフェのような夜桜

土曜の深夜、自宅近くの播磨坂、桜並木通りへ夜桜を撮りに行った。 ここは、桜のシーズンになると、夜桜を楽しむ人達で賑わっているはずが、 この日は、誰もいなく不思議で奇妙な世界に見えた。


夜桜を撮影するという、重要なミッションを与えられたので、三脚にカメラを取り付け、肩に担いで撮影へ出かけた。独自の視点の桜を撮れないものかと、しばらく歩き続ける。この日も強風で煽られる。

なんと、カラーで撮影すると街頭の水銀灯が、写真に写ると桜を緑色に照らして、桜色の美しさが台無しになった。そこで、僕はモノクロに変換してみた。桜が強風でブレているが、暗闇の中で不思議に舞っていた。まるで、ジャン・コクトーの「オルフェ」のように。

そこは、この世とは思えない、奇妙な別世界。モノクロの桜には、この世ではない、冥界の美しさを感じるのだ。もしかしたら、この妖艶な桜は、鏡の向こうの冥界の王女が、この世の人間を手招きしているのかもしれない。


深夜、怪しげにカメラを担いで歩いていると、冥界の入り口に出会うような気がする。こんな夜桜の見方も今までなかったかもしれない。まだまだ、いろいろな発見があるものだ。

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美しく、輝く、輪を求めて。

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