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執筆者の写真Hidetoshi Shinohara

タイムスリップ

留萌高校の同窓会へ、札幌まで「故郷に錦を飾り」に行ってきた。 まるで、ビデオの巻き戻しのようにキュルキュルキュルーーッ!という 音とともに過去へ遡った出来事だった。


1ヶ月前、親友Sから「おまえと同窓会に出席するために北海道へ一緒に帰る」と連絡があった。僕は、「ウチには、通知が来ていないのでおれは行かない」と言っていたのだが、ある日、FAXが流れてきたので行くことにした。どうやら、僕は行方不明者になっていたらしい。 会場に着くまで、ドキドキしたなあ。みんなに忘れさられていたらどうしよう。がむしゃら仕事に明け暮れた30年だったから。親友Sから、携帯に連絡が入り、「おれ、もう待ちきれない。どこかで待ち合わせしようぜ!」「おれも、もう待てないよ!」 最初の一言は、なんて挨拶するのだろう。もう大人だからね。な〜んて、余計な心配したりして。『あっ、大変ご無沙汰しております。覚えていらっしゃいますでしょうか?ワ・タ・ク・シ・・・』と、大人っぽく深々とお辞儀をして名刺を差し出すのかな。親友Sから、「名刺を2箱持って来い!」と言われていたので言いつけを守った。マドンナに会えるかな? ホテルのロビーで、最初にアッキ(バンドのドラム)に会う。「おおおおおおお!!!!!」僕は、いきなり何を思ったか「おれさあ、去年、ギター買ったんだよ」何もいきなり、そんな話をしなくてもいいのに。その後は、会場へ近づくごとに、ハグ、「おおおおおおお!!!!!きゃあ、わーー!」のけぞりの連続。 僕のクラスのテーブルには、大人のレディが2人座っていた。軽く大人の挨拶をして、過去の記憶を手繰り寄せていると、向こう隣の女性がいきなり「シノハラって、馬鹿だったよね!」『えーーーーっ!!!!!開口一番、それはないだろ!』「あっ、おまえ、ケイかっ!」、「だから、言ってるだろ!」反対側の席にも大人のレディが2人席につき、「あ、シノハラ、久しぶり!」いきなり、きれいな大人のレディに呼び捨てにされて誰だっけ?あっ、副委員長のイックだ。「シノハラって、なんか変なやつでさあ、ぼーーっと漂っていたよね」とイックが言う。『なんだってーーー!』「女子の間では、いいって言う子と、なんか変って言う子と半々にわかれていたんだよ」『知らなかったーーー、ショック!』「いつもギターケース持ち歩き、何かバイクの絵を描いていたね」 そういえば、鞄の変わりにギターケースに教科書を入れて、肩まで髪を伸ばし通学していた。特にバイク好きだったわけではないが、メカニックな何かに惹かれて、描いていたのだと思う。両隣に大人のレディが座っていたので、すっかり気取っていたら、段々と話している相手の顔の向こう側に、うっすらぼんやりとあの当時の顔が浮かび上がってきた。 ケイ(魔女)、のぞ(テニス部)、イック(副委員長いつもニコニコ)、ハセちゃん(八千草薫似)、エコちゃん(清純系)、ガワちゃん(バンドのベース)、ミズノ(指揮者)、ミヤケ(下宿でモクモク)、ベッちゃん(学級委員長)、マツモトーーーー!(淑女)、チョウナンーーー!(膝を叩き合った変態女)、テンコーーーー!(大笑い女)、ニシダ(ドラム)、コマタ(コマシ)、ヒロシ(ベース)、その他ちょっとしか話せなかったみんな元気そうだね。当時は、「好き」って言えなかった人に会えたり... 高2の時、クラス全員停学になって、新聞に載ったね。男は全員、護送車に乗せられて、鉄格子を握りしめ、見送るクラスの女の子達に手を振った。警察署に着くと、それぞれの親が真っ青な顔をして迎えに来ている。僕たちは、酒を飲んで大暴れしていたのだ。急に酔いが醒め、お巡りさんが「バケツに吐きなさい」と言うので、顔を近づけると、先に誰かの○○がたっぷりと...それを見て、さらに気持ち悪くなる...今では、もう「そんなこともあったね」と思い出に浸る。(もう、時効だよね) 5件目まで行ったころには、男3人女3人になっていたけど、気がついたら朝方4時をすっかり回っていた。北海道の深夜は、さすがに肌寒かった。アッキが、「おまえ遠くから、遥々来たのだから、何食べたい?」というので、「北海道人らしくジンギスカンが食べたい」と僕は言った。こんな朝方に開いている店はないと思ったけど、ススキノにはあるんだな。 あの頃、誰かの家に集まっては酒を飲んでタバコを吸ったよね。「おまえ、何吸っていたんだっけ?」「おれ、ショップ(ショートホープ)!」「おれ、ハイライト!」「おれ、チェリー!」、これも時効です。許してください。今では1本も吸いませんから。みんなでさらにビールを飲みながら、「おいしいね!おいしいね!」と言って別れた。 最初は、気乗りせず、当社スタッフに「社長!人脈作りですよ!」と言われて、渋々出席したけど、みんなと会ったらそんなことどうでも良くなってしまった。 ああ、青春!書ききれない。今回は、改めて僕自身のアイデンティティーを認識する旅となった。いつもこのブログを読んでいただいているみなさん、私事ですみません!しばらくは、興奮して何かに定着しないと落ち着かないのです。 いやーー、30年だよ。めちゃくちゃ楽しかったよ。また、会おうね。

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26 Comments


>香明さま

日常でくよくよ悩んでいることなんか ちっぽけな出来事です。 この大きな海と大きな空をみると なんだかばかばかしくなったりします。

何か辛いことがあった、「ま、いいっか〜!」と 思えば、気が楽になりますよ。

投稿者:hide★ :2008年12月 5日 02:31

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Nov 26, 2019

自分探しの旅…みたいな感じですね!

大自然の中に身を置くと、自分の悩んでいた事とかもとてもちっぽけに感じて、クヨクヨしててもしょうがないよなぁ~って気になります!!

いつも日常に忙しくて突っ走ってるから、たまには立ち止まって、自分を見つめ直す時間があってもいいのかもしれません。

投稿者:香明 :2008年12月 4日 07:49

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>宙星さま

懐かしかったね! TOKYOの匂いがしてもルーツは、北海道だよ。 未だに地方出身者に変わりはない。 あのころ、ハチャメチャに変だったよね。 今は、あんな変態じゃないけど、 みんなに会ったら、一瞬であの頃に戻ってしまいました。

投稿者:hide★ :2008年11月 6日 10:20

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Nov 26, 2019

30年ぶりに会えた君

TOKYOの匂いがした

でも嬉しかったよ

君が変わらず変態でいてくれたこと

投稿者:宙星 :2008年11月 6日 03:40

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>akiさま

アッキ、コメントサンキュー! おとうさん、熊本だったんだね。 そうだね。みんなに会ったら、もっと元気に走りたくなったよ。 田舎育ちの野暮ったさをぬぐい去ろうとしてきたけど、 あれはひとつの財産だね。 過去は消し去ることはできないんだ。 田舎と都会の両極を体験してきたことをもっと活かしていこうと思う。 この歳になって、やっと分かることもあるだよ。

コンパ、行く!

投稿者:hide★ :2008年11月 4日 19:57

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美しく、輝く、輪を求めて。

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