古くてこわーい、お話

原宿の竹下通りを出て、横断歩道を渡ると、明治通りの裏側に原宿通りがある。通称、とんちゃん通り。



今では、外国人観光客で賑わっている、このとんちゃん通りの真ん中くらいに、こんなアンティークショップ見たいな店がある。なんか、多分、アンティークショップではないかと思う。たいていのところは、堂々と入っていけるのだけど、ここだけは足を踏み入れることができない。


なぜかって、このショーウインドーを見ただけで、わかるでしょう?入ったら、きっと異次元だよ。店主が、足音もなく背後に立っていて、後ろ手でドアに鍵をかけ、低い声で「いらっしゃいませ!」というに違いない。そうなったら、もうおしまいだ。蛇に睨まれたカエルのように自分の意志に反して、身動きができなくなってしまうんだ。


店主は、次にこういうに違いない。「何か、お探しのものでも.....?」外は、明るく、たくさんの人々が行き交っているのに、なぜか助けを求めることができない。

僕は、答えなければいいのに「古い地球儀を...」と口から出てしまった。


店主は、どうぞこちらへと、地下室への扉を開けて、手招きした。ああ、もうダメだ!ここから、一生出られない。こんな都会のど真ん中で死ぬのは嫌だ。


そこへ、トントンと肩を叩かれて、僕は飛び上がった。

「エクスキューズ、ミー!」外人に道を尋ねられて、我に返った。

スティーブンキングか?



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美しく、輝く、輪を求めて。

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