子供は子供だったころ...

これは、夏のフィンランドで撮影した写真。僕は、この一枚の写真を手に取る度に、映画「ベルリン・天使の詩」の全編に流れる、囁くような詩を思い出す。



子供は子供だったころ、腕をブラブラさせ 小川は川になれ、川は河になれ、水たまりは海になれと思った。


子供は子供だったころ、自分が子供とは知らず、 すべてに魂があり、魂はひとつと思った。


子供は子供だったころ、一度よその家で目覚めた。 昔はたくさんの人が美しく見えた。今はそう見えたら僥倖。

昔ははっきりと天国が見えた。 今はぼんやりと予感するだけ。

昔は虚無など考えなかった。 今は虚無に怯える。


子供は子供だったころ、遊びに熱中した。 今は、その熱中は、自分の仕事に追われるときだけ。


子供は子供だったころ、ブルーベリーがいっぱい降ってきた。 山に登る度にもっと高い山にあこがれ、 町に行く度にもっと大きな町にあこがれた。

やたらと人見知りをした。今も人見知り。


子供は子供だったころ、木をめがけて槍投げをした。 ささった槍は今も揺れている。


「ベルリン・天使の詩」より

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美しく、輝く、輪を求めて。

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