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東京オリンピックが終わって

執筆者の写真: Hidetoshi ShinoharaHidetoshi Shinohara

今年は、一年延期された東京オリンピックが開催された。それも、こんなに近くで開催されているのに無観客試合で行われることになった。


僕のオフィスから1分も歩くと外苑西通りに出て、新国立競技場が見える。

8年前、ここへ移転してきた時、オリンピックが開催されれば、世界中の人が集まり、僕のアートギャラリーへ集客できることを期待していた。





コロナで、昨年はオリンピックが中止になり、世の中は暗いムードになった。今年は、オリンピックが始まる数ヶ月前から、外苑西通りで「オリンピック中止せよ!税金を無駄遣いするな!」とシュプレヒコールを連呼していた。

僕のオフィスまで、デモ行進の騒音がすごくうるさかった。


そんな中で開催された東京オリンピックであるが、ジムでテレビ中継していたので、トレーニング中に見ていた。日本人の若い女の子達がスケートボードで次々とメダルを獲得した。最終的に日本の金メダル数は、27個、金、銀、銅、合計では58個を獲得した。


開会式の日、仕事をしていると、あまりにも外がうるさいので外へ出てみた。オフィスから一歩出ると、新国立競技場が見える。こんなに近くにある国立競技場だけど、久しぶりに外観を見に行くと大きな壁が立ち塞がって、道路には警察官とバリケードで交通規制されていた。テロを警戒してのことだろうか?


しかも、コロナの感染が拡大している中、東京都は国民に外出は控えてテレビ観戦をするように促していた。それなのにこの人の混雑は、なんということだろう?新国立競技場の中には入ることができないのに、大衆の心理とは不思議なものだ。日本では、これが最後のオリンピックだとでも思っているのか、大勢の人たちが国立競技場の外へ群がっている。


あんなにオリンピック開催を反対していた人達は、いったいどこへ行ったのだろう?


新国立競技場デザインコンペでは、ザハ・ハディド案が一等に選出されたにもかかわらず、日本の建築家達は建築予算が大幅に超過すると意義を唱えた。その結果、ザハ・ハディド案が却下された。ザハ・ハディド氏は、「予算に応じて、デザイン案を修正することができる」と提案しているのに聞き入れられなかった。これでは、コンペにした意味がない。僕は、有機的で未来感があるザハ・ハディド案が好きだ。それに較べて、新国立競技場のデザインを上から見るとトイレの便器みたいだ。



PHOTO: COURTESY OF ZAHA HADID ARCHITECTS(写真は当初のデザイン案)

COURRiER we siteから引用



新国立競技場photo/日本経済新聞webから引用

便器photo/excite.ニュースから引用


開会式の予算が165億円といわれる中、電通が94%の中抜きをして、実際には約10億円しか使われなかったといわれている。昨年末に電通が1,595億円の赤字を発表していた。


どうなっている、日本。



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美しく、輝く、輪を求めて。

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