DMのデザインをしていて、紙選びに悩んだ。僕が選んだのは、リバーシブルマーメイイド。表がセルリアンブルー(ターコイズブルーのような気もするけど表示はセルリアン)で裏がアイボリーだ。
この表裏の組み合わせがとても爽やかな感じがした。なんだか春の訪れを感じて直感的にこれに決めた。マーメイドのざらつきが手に取ったとき、とても心地いい。
今までのグラフィックデザインは、紙媒体の印刷物がメインだったので紙の質感が最後には決めてとなる。デザイナーは、印刷の知識はもちろん、タイポグラフィー、写真、イラストレーション、紙質、特殊印刷加工、コストなど、ありとあらゆることを知っていなければならなかった。特に印刷の色味は、紙質に左右される。黒が締まって見えるか、柔らかく見えるか?シャープに仕上がるか?ソフトに仕上がるか?デザイナーは、瞬時に紙質を決定できなければならなかった。 少しずつ、紙媒体が減ってインターネットに変わっていくとしたら、このような手触り感は求められなくなるのだろうか?何でもつるっとしたモニターで解決してしまうなんて、とても寂しい。これからの若い人達は、恋愛もモニター上で済ませてしまうなんてことがなければいいけど。 彼女と大事な話をメールだけで済ませてしまうなんてことも聞いたことがある。面と向って話合うことができなくなってしまうのではないだろうか?そんなことにならないためにもこういう紙の感触を味わってほしい。
たとえ、電子書籍が主流になったとしても、紙でできた書籍も残ってほしい。あの紙とインクの臭い。子供の頃、新しい本を買った時は、そんなことにときめいたものだ。
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