素描No.002

今日もまた鉛筆を削ることから始めた。


なぜ描くのか?そんなことは理屈では到底理解できない。この衝動は何かと言えば「魂を揺さぶる何かがあるから」と、言ってしまえば聞こえはいいが、ただ単に描くことが楽しいからなのかもしれない。いずれにしろ、北国の荒涼とした風景に衝撃を受けたことは確かだ。 写真を仕上げていくのもいい。でも、写真では全てが写り込み、リアル過ぎてただなんとなく見過ごしてしまうような気がした。鉛筆だけの素描だと対象が浮かび上がってきて感情移入できる。「描くことは見ることである」と何度も自分に言い聞かせて。 今回描いた廃墟は、石狩湾沿いにある望来から厚田へ行く途中にあった。もう、誰も住んでいない牧場跡の一軒家。中を覗くと、ガラス窓は割れ天井は剥がれ落ち、荒れ放題の状態で野ざらしになっていた。 ここで、生活を営んでいた人達はどんな人だったんだろう。玄関先には、柴犬が吠えているような気がした。子供達が犬と一緒に走り回っている。家族が増えたのであろうか?左側の平屋の部分は増築されて継ぎ接ぎが残っている。 この家の手前は、北国の海。冬はブリザードが吹き付けて、厳しい生活を強いられているに違いない。鉛筆を画面に走らせていると、白い紙から段々と形が浮かび上がってくる。いろいろな物語を考えて夢中で描いていた。

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美しく、輝く、輪を求めて。

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