表情のある窓

木枠の白い窓がいい。この窓は、絵に描いたような窓のデザインだ。 子供の頃、画用紙にクレヨンで家の絵を描いたら、 窓は必ず四角くクロス状にバッテンを入れたものだ。 こんな小さな窓を久方振りに見た。 心のどこかにしまっておいた理想の窓。僕の心のふるさとだ。



こんな窓が、日本のどこにあろうか?この窓は、家の外の世界を四季折々にトリミングしてくれるフォトフレームのようである。いつから、日本は家の中に絵を飾る習慣がなくなったのだろうか?機能的合理主義のサッシは、確かに木枠の窓のようにきしみもなければ、開け閉めに苦労することもない。


しかし、その苦労が良いのではないか?あまりにも便利になりすぎて少しくらい、人間が窓に力を貸して上げてもいいではないか?自分達の日常に追われて、自分達のことだけしか考えていない現代人。少しは、窓の気持ちになってみよう。


「おれが四季の風景を楽しませてやってる」とか、「私がいなければ、家の中に風だって入ってこないのよ」なんて、この窓は恩着せがましいことも言わない。おとなしくじっとしているのだ。きっと、冬は隙間風で寒いかもしれない。それが冬というものだ。そんな時は、少々かっこ悪いが、おばあちゃんが編んだ紫のラメ入り毛糸のパンツを履けばいい。


この窓は、老子の言葉を守っている。「愛すること」「あまり欲張らないこと」「人の先に立とうとしないで、自分のペースで生きること」老子は、これを「三つの宝」と言っているそうだ。どうだい?えーっ?人間のみなさん?少しは見習ったらどうだい?

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美しく、輝く、輪を求めて。

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