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執筆者の写真Hidetoshi Shinohara

青の静けさ

青い池が北海道の美瑛町にある。天候によって、水面の色が変わるようだけど、僕が行ったときは生憎の曇り空。それはそれで、青空を水面に映し込まないのでエメラルドグリーンに輝き美しかった。

しばらくこの美しさに見とれていると、金の斧、銀の斧のイソップ童話の世界を思い出した。この池から、神が現れて「あなたの落とした斧は金の斧?」と聞かれて、思わず「ハイッ!」と言ってしまいそうだ。 正直なことがいかに大切なことか問いただした物語だけど、現代社会では情報過多になり、その情報がどこまで本当なのか、どこまで信じていいのかわからなくなることがある。マスコミの情報だって、視聴率をあげることを目的にすればちょっと誇張した報道になり、祭り上げられた人の言い分なんか聞いてあげない。 僕は、一年半位前からテレビをまったく見なくなった。それまでは、夜遅く家に帰ると、すぐテレビをつけた。毎朝、起きても、休日も家にいる間中、テレビをつけっぱなし。ところが、テレビを見なくなって不自由するかと言うと、何も不自由ではないんだなっ、これが! そもそも、テレビで放映したことを知っていなければならないのだろうか?社会人の常識なのだろうか?日本国内の報道は正しいのだろうか?尖閣諸島の問題だって、中国の視点からは、報道していないじゃないか?しているかもしれないけど、少数だと思う。なぜなら、国民の感情を煽って視聴率をあげるのがマスコミの目的だから。喧嘩とか争いというものは、両方の言い分を聞いて初めてどちらが悪いか判断できるというもの。 賢者とは、両方の情報を集めて冷静に判断する。そう、情報とは中立な情報が入手できなければ意味がない。偏った報道は、テレビ局の一方的な情報でしかない。テレビがないと、タレントがぎゃーぎゃー喚き散らすこともないし、静かに音楽を聴いて本を読める。この青い池の前でそんなことを考えた。

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美しく、輝く、輪を求めて。

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