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執筆者の写真Hidetoshi Shinohara

黄金のひらめき

上野で途中下車。 不忍池は、黄金に輝いていた。


不忍池は、ハス池、ボート池、水上動物園の3つからできている。冬は、枯れた蓮の茎が、林立してあまり美しくないと思っていた。ところが、時計を見ると午後3時57分。なんと、西日を浴びたハス池の枯れ草が、黄金に輝いているではないか。


みなさん、アイデアって、どう浮かびますか?何時間も窓の外を眺めて、ぼーっ、としているうちになんとなく浮かびますか?それとも、机の脇に本を片っ端から積み上げて、なにかしらから、影響を受けますか?仕事のできる人は、すぐに次から次へとアイデアが出て、そうじゃない人は、何時間も何日も机にへばりついていても、一向にアイデアが出る気配がない。出たと思ったら、たったの1案。これじゃ、検証も議論もできませんよね。


そこで、僕は、10数年前にアイデアを出すレベルの標準化を目指し、システムを考えた。それからというもの、スタッフのみんなは、いろいろなアイデアを出すようになった。一番、大事なのは、アイデアを発表する勇気。否定されるかもしれないし、絶賛されるかもしれない。だから、その勇気をたたえ、絶対に否定してはいけないのだ。


まずは、「いいね〜!いいね〜!」と聞いてあげる。そこで、ダメだなんてすぐに答えを出さない。次に「ほかには?」と言うと、また次から次へと出してくる、それでも「ほかには?」「以上です」とやり取りがあり「では、今回のプロジェクトの目的や、ポジショニングや...」とあらゆる角度から検証して「どれにしようか?」と議論する。だから、だれも傷つかない。いきいきと発言し、お互いが触発して、さらに「はっ」と閃く。それを「降りてきた」と言うのですけどね。黄金に輝いている、不忍池を見て、閃いた瞬間のようだった。

閲覧数:18回

12 commentaires


>yachiさま

これは、不忍池の向かいにある建物の5階の窓から撮影しました。 写真の枯れ木の下は、不忍池の真ん中を通る散歩道になっています。 レンズはデジタル一眼レフの300mmですが、フィルムカメラの 約1.5倍なので450mmくらいの超望遠ということになります。

肉眼で見ると見慣れた光景だけど、 こうやって余分なものを削ぎ落としていくと 新しい発見があるのですよね。

投稿者:hide★ :2007年3月 3日 11:50

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22 nov. 2019

いつも写真がうつくしさを楽しみにしていますが、 今回は、いつもと種類が違いますね。 言葉がない。絵みたい。 どうなってるの?って思ってしまう。 写真も、絵をつくるのと一緒なんだろうなぁ。 深い...

投稿者:yachi :2007年3月 3日 11:17

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>香明さま

いいでしょう、コレッ!(なんかのCMみたい) 僕もデザイナーになりたての頃、アイデアが出なくて スランプに陥ったことがあります。 そんなときは、まだ、この方法論を知らなかったので、 打ち出のこづちのように頭を机にガンガン、打ちつけたものです。 痛かっただけですけどね。

でも、最後は、天から降りてくるのですよ。

投稿者:hide★ :2007年3月 2日 02:43

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22 nov. 2019

燃えるような黄金色が眩しいですね! この枯れた冬の時期にこんな光景に 出会えるとは!!良いタイミングでしたね♪

私は、何日も机にかじりついて、 結局アイディアが浮かばない…とお粗末な感じです。 ブレイン・ストーミングなるオシャレな事は やったことはないですが、私の場合は、 現場を歩いて、もっとよくならないかな? とネタを探します。地味ですが。。。 hide★さんの考えた、アイディアを出すレベルを標準化するシステム! いいですね~。 うちの職場にも導入したいです。 一度硬くなったアタマをやわらかくするのは 難しいです! 不忍池の輝きのように閃いたらいいのにな。

投稿者:香明 :2007年3月 2日 02:17

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>anihさま

夢の中でアイデアが閃くのですね。 その夢の中のプレゼンは、どうだったんですか? そして、現実にはその夢のプレゼン通りに行ったのですか?

僕は、朝シャンしている時にアイデアが降りてくることが多いです。 あと、大事なプレゼンの前は、机の上や事務所の掃除を始めます。 みんなに「試験前の中学生みたい」と言われます。

時間のない時ほど、じっくり構えてスケジュールの作成をすると 何事もうまくいき、精神的にも落ちつきますよね。

投稿者:hide★ :2007年3月 1日 19:18

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美しく、輝く、輪を求めて。

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