広尾に用事があり、ちょっとついでに散策していると香林院というお寺を見つけた。
ここは、臨済宗のお寺であるということです。京都の大徳寺は総本山であり、一休や沢庵などの著名な禅僧から、千利休まで輩出している禅宗の名刹らしい。千利休と聞いて、急にハイテンションになった。
広尾駅を出ると、すぐ商店街があり、ここは広尾散歩通りという。そこをまっすぐ、突き抜けていくと、都会のど真ん中とは思えない、古いお寺が立ち並ぶ。香林院は、その一角にある。
門を潜ると、手水舎があり、その蛇口が立派な緑青に覆われた龍が出迎えてくれた。
日本では古くから、雲や雨など水を司る龍神は神聖なものと考えられており、龍神の口から流れ出る神聖は水で身を清めることで邪気を取り払うのだそうだ。
時節柄、水口からは水は出ていなかったけど、本来ならここで神聖な水で身を清めるのだろうが、この日はこの神聖な空気が流れる場所に立っているだけでも邪気を取り払ってくれたような気がした。
東京は、都会のど真ん中でも神社仏閣がたくさんあり、通りすがりに立ち寄って、心身を清めるのもいいものだと思った。
せっかちな僕は、この師走になると、いつも気持ちだけ先走ってしまうので、邪気を取り払って新たな気持ちで年を迎えることにしよう。
日本って、いいな!
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