さざ波

アカウントプランナーのNと水着のリサーチのため、湘南へ行った。


僕にとっては、10数年振りの海であった。もう、海なんか行くとこともないと思っていた。海水浴客になじむために、僕は前日、慌てて買って来たビ−チサンダルを履き、水着に着替えた。Nに「なにもTシャツまで脱がなくても....」『あっ、そうだ。海水浴へ来たわけではないのだった....』

そのくらい、燦々と太陽が照り注ぐ海は、僕の心を解放してくれる。Nはリゾート風のファッションで、脇には取材用ノートを抱えている。僕は、水着姿に一眼レフカメラにコンパクトデジカメを持ち歩き、いかにも怪しい男女であった。しばらく、ウォーミングアップのため、砂浜を海岸へ向かって歩き、波打際へと足を運ぶ。


波打際まで行くと、波が押し寄せ、足下を海水で浸す。ビーチサンダルを履いているにも関わらず、海水で濡れてしまうことに罪悪感を感じて、飛び退ける。それでも、次から次へと押し寄せる小さな波。子供のように飛び跳ねては、また波打際へ近づいていく。満ちては引いていく波と波がぶつかり合い、小さな水飛沫をあげ、小競り合いが起きているようにも見える。


仕事でも、こんなことが起きるよなあ。『本音で語りましょう』と言われ、良かれと思って発言すると、ぎくしゃくしてくるということが....大人の世界は、対等などということはありえないのだ。それを勘違いすると、このさざ波のように必ず、小競り合いが起きてしまう。カーネギーの本に書いてあったっけ....『議論に勝つ事は、議論を避けること』



ゲリラリサーチを行う前に、波を見つめてそんなことを感じたのでした。

12回の閲覧4件のコメント

美しく、輝く、輪を求めて。

  • Black Facebook Icon
  • Black Twitter Icon
  • Black Instagram Icon

〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-13-8 アビターレ神宮前B-3 TEL.03-6721-1763

©VIGLOWA Inc. All right reserved.