小樽に近い、祝津という岬で海底をうごめく燐光を見た。
ある雨の日、日本海の海面を見ていると海底から何かが光り輝き浮上してきたように見えた。雲の隙間から夕陽が海面を照らし出しただけだったけど。
この光景を見て、ジュール・ヴェルヌの「海底二万里」を思い出した。1870年に発表されたこのSF小説は、現代にも通じる世の中の警鐘とも言える内容だった。「その怪物は大海原に姿を見せた。長い紡錘形のときどき燐光を発するクジラより大きく速い怪物だった」と物語は始まる。その怪物は、燐光を発しながら船舶に近づいてきて船体を真っ二つに切り裂くのである。
これが、反逆者ネモ船長が指揮する、潜水艦ノーチラス号である。ネモ船長は、地上の生活に背を向け、地上の人間に対する復讐の念に燃えて海底を世界中旅する。人間社会と人間の創り出した文明に対する深い不信感によって、自らの部下と娘を引き連れて、理想の海底都市アトランティスへと向う。
現代なら、「太陽光発電による充電のため、海面近くに浮上した」と書けるかもしれない。ノーチラス号は充電が終わると、どす黒い雲がさっと明るくなり、燐光は海底へと消えていった。
そんなことを夢想しているうちにいつの間にか雨はあがり、優しい光が雲の隙間から海面を照らし出していた。
>akiさま
小樽にUボート現れたら拉致かな? 小樽、札幌、留萌方面の海外は危険だよね。 アッキ、ぼーっと海岸散歩してちゃだめだよ。
投稿者:hide★ :2009年7月30日 19:14
ノーチラス号ってUボートみたいだ。 有名な小説だけど 読んだことない。 今小樽にUボートが現れたら怖いね。
投稿者:aki :2009年7月30日 18:51
>N.Kojimaさま
あの海面に浮かぶ光が、 こちらに迫ってくるようでしたよ。 雲が流れて、こちらに向かっているように 見えただけですけどね。
ジュールベルヌは、男のロマンですかね。
投稿者:hide★ :2009年7月29日 02:48
うつくしいお写真ですね。
いつまでも眺めていたくなるような。
ジュールベルヌ、少年の心にもどって また読みたくなりました。^^
投稿者:N.Kojima :2009年7月29日 00:06