エコって、言うなら.....

近頃、企業はみなエコって叫んでいる。環境に優しいエコって言うけど、環境って下唇噛んでエンヴァイラメントゥじゃないの?エコロジーというのは、生態系のことであって生物とそれらをとりまく環境のことを指すのではないか?と、僕のお腹の中の屁理屈虫が意地悪く、ムクっと起き上がる。

それらを総称してエコって言っているのは分かる。だけど、僕がそんな重箱の隅をつつきたくなるのは、名刺や封筒にエコマークをつけている企業が、リサイクル用紙を使用しないで、印刷会社に『紙は何でもいいからさ、マークだけ入れておいて』なんてことも聞いたことがあるからだ。


たとえリサイクル用紙を使用したことをアピールしても、リサイクル用紙の方が加工の行程が増えるだけ高価なのだ。その加工工程が、薬品を使って、機械のオイルを使って、燃料を使うことが環境破壊なのだ。なんでもコスト削減を最優先にする企業は、リサイクル用紙が高いので、「安い紙でいいからエコのマークだけ入れてくれ」ということになってしまう。

そもそも、エコって言うなら、いろんな工業製品を作らなければいいじゃないか?僕の仕事?そう、環境破壊の最たるものさ。知ってる?印刷機で校正刷りを出すのに何百枚もあっという間に刷り上がってしまって、インクは有害物質を垂れ流す。


クライアントの担当者は、細かい赤字を何度も入れて、さらに大量の紙を無駄に刷り直して我々業者(こう言われるのが一番嫌だ)をいじめる。もっとも被害を受けているのは、印刷会社。マンモス企業は、相見積をかけて料金を叩く。そのくせ校正刷りを何度も何度も出させて、追加料金を払わない。エコって、言えば言うほど嘘に聞こえるのは、僕だけだろうか?


僕はグラフィックデザインを主軸に置いているから、環境破壊をしていることになるんだ。とても心が痛む。だから、エコなんて絶対に奇麗ごとは言わない。広告を作っても『自分のところの商品だけ売れればいいんだ』という企業とは、ほぼ二度目からはお付き合いしない。


環境破壊していることを肝に銘じながら、少しでも人のため、世のためになるように、その商品の先にある、心地良さ….例えば、異次元へ誘う風景….とか、こんな素敵な人と一緒に過ごせたら….とか、日常の喧噪からひと時でも忘れられて楽しめる世界….とかを表現する。

それが、ささやかな社会貢献であると考える。残念だけど、その位のことしか世の中のためにデザインでは貢献できない。だからこそ、印刷物というゴミは生み出したくない。そこに美がなければならないのだ。


マンモス企業の社内のストレスや、下請け業者に対する接し方を改める方が、エコロジーだと思うけど。それだって、生物を取り巻く環境だよ。生物の世界では、弱肉強食は避けられない。命が命へと帰って行くように、尊い生命を無駄にしてはならないのだ。

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美しく、輝く、輪を求めて。

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