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執筆者の写真Hidetoshi Shinohara

孤高のロックンローラー

悲しい時、辛い時、楽しい時、幸せな時、いつもそばにいてくれるギター。仕事に夢中になって、その存在を忘れていた時期もあったけれど、たまにはこうしてケースから出してかき鳴らし、自分を奮い立たせる。


昨年、101歳で亡くなった祖母にこの格好で会いに行った時、「なんだか、不良っぽい」と言ったのをそばにいた父が笑って黙って聞いていた。革ジャンにエイジング加工のジーンズが不良というのも笑えるけれど、教師だった祖母にはそう見えたのかもしれない。「スーツ着て、ネクタイ締めてたって、悪知恵働く悪いやつらなんかいっぱいいるんだ」と言ったものの、祖母は腑に落ちない顔をしていた。 壁に当たるときもあるんだ。自分に腹が立つ。突き詰めれば、突き詰める程、ここまでやってきたことを白紙に戻して一から作り直すこともある。趣味でやっているわけではないので、必ず納期とクオリティがつきまとう。 そして、自分自信が納得できているかどうか?クリエイティブの善し悪しは、自分が一番良く気づいている。だから、自分でダメ出しをしてやり直すしかない。上司がいて、やり直せと言われるわけでもないけれど。自分の心の中に上司がいるのかな。会社勤めして、誰かに管理されていた方が、楽かもしれない。 もしも、ロックギタリストになっていたとしたら、レコーディングでは何度も録り直すだろうなあ?それを考えたら、デザインだって、時間が許す限り何度でも作り直す。並じゃ嫌なんだ。そんな気持ちでやっていたって、100点満点のものはできたことがない。他人には見えないところまで、突き詰めて当たり前。一生懸命やった感じを出さないことが大事。 いつになったら、満足できるのだろう。その苦悩を緩和してくれるのがこのギター。いつもそばにいてくれてありがとう!気分は、孤高のロックンローラー!僕にとっての初心だ。

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美しく、輝く、輪を求めて。

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