湖畔で生きる
ポロト湖畔には、鮮やかなマリーゴールドが咲いていた。 北国は10月だというのに、花は満面の笑みを浮かべて、 僕に微笑みかけてくれる。 この花の花言葉は「生きる」だ。

これは、フレンチマリーゴールドという品種のようだ。5月〜10月まで咲く、多年性植物。最初はパリのフランシス王の庭園に入り、各国に流れたということだ。観賞用としてもきれいだが、根に線虫の防虫効果があるということから、作物の間に植えられることもあるらしい。
マリーゴールドの名前の由来は、聖母マリアの祭日に咲いていたため「マリア様の黄金の花」と呼ばれている。マリアのゴールドで、Mary' gold。17世紀ころの絵画によく登場する。
第二次世界大戦中にイギリス空軍パイロットが、偶然ブルーベリーを食べて、視力が良くなったという話は有名だ。その話を聞いた、ある製薬会社がそれを上回る効果をもつものを捜していたところ、マリーゴールドの花びらから抽出されたということだ。
その成分から、暗順応改善薬「アダプチノール」が作られて、現在では目の薬として使用されているそうだ。
それにしてもこんな空気が澄み切った青緑が多い湖畔の風景に、寒々しさを補うかのように鮮やかに咲いている。仕事でカラーリングを考えている時、まずはテーマカラーの同系色でコーディネートする。それから、スパイスとしてワンポイント、反対色を入れるとそのデザインが急に力強く生き生きと甦る時がある。
一歩、間違うと、目が痛くなる程の強烈なハレーションを引き起こす際どい配色。だから、力強く「生きる」なのか?
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